歯科口腔外科について
歯科口腔外科は、顎骨及び口腔周囲の嚢胞(のうほう)・腫瘍・炎症性疾患や怪我などの外傷の診療を行います。
一般歯科中心の歯科医院では、口腔外科疾患は診療の対象外となることが多く、大きな病院の歯科口腔外科で診療されるなど、一般歯科と区別して扱われることが多くなります。
当院では口腔外科疾患の診療が可能です。
「親知らずの抜歯」「嚢胞摘出」「顎関節症」「細胞診断検査・病理診断検査」「口腔外傷」などに対応できるようにしています。
特に一般的なう蝕治療から継発する口腔外科疾患には積極的に対応しています。
日航ビル歯科室の口腔外科疾患への対応
- 地域医療支援病院の負担軽減につながります。
- 遠方の病院に行く必要がなくなり、患者様の負担が軽減されます。
- 同一クリニックで歯科口腔外科診療と一般歯科が完結するため、口腔外科疾患の術後の経過観察等の対応がよりきめ細やかになります。
検査と診断に基づく歯科医療の提供
「根拠に基づく医療 ― Evidence-Based Medicine(EBM)」の提供が昨今求められています。
根拠のあるデータに基づいて医療を行う取り組みのことを指します。新しい論文や知見を得ることを怠らないこと、過去の経験のバイアスに囚われないことが重要になってきています。
当院では、歯科用CTの導入や専門機関と連携し、病理組織診断(組織診断・細胞診断)などを行い、検査結果に基づく診断と大学病院で研究をされている先生の知見を下に治療計画を考えています。
一般歯科×口腔外科:経験豊富な口腔外科専門医と一般歯科医師による連携・診断
むし歯や歯周病から親知らず抜歯や口腔がんなど、幅広い口腔内の問題に対して専門医による精密な診断と治療が必要な場合があります。
患者様一人ひとりに最適な治療を提供するため、主治医・専門医・歯科衛生士が緊密に連携し、診断から治療計画の立案を行います。そして、口腔外科診療の技術を活かして、できるだけご自身の歯の保存に努めています。
病理組織検査、細胞診断検査の実施
日常の歯科診療において、一定の割合で口腔粘膜疾患の鑑別診断が必要とされる病変に遭遇することがあります。
特に口腔外科疾患で検査が必要な症例には、病理組織検査、細胞診断検査を実施いたします。千葉病理診断科クリニックと病理診断連携を図っています。
デンタルCTを活用した歯科治療
当院では、デンタルCTを活用し、精度の高い治療を提供いたします。
デンタルCTでは、3次元の立体画像としてあらゆる角度から見ることができます。平面写真だけでは分からなかった症状の原因を追求して、正確な診断、治療につなげるように努力しています。
生体情報モニターの導入
出血を伴う処置や抜歯などを行う際の血圧・脈拍・心電図・血中酸素をはじめとする身体の情報を継続的にモニタリングすることが可能です。ご高齢の方や高血圧・心臓病などの疾患をお持ちの方でも、全身状態を把握しながら、急な体調変化にいち早く対応できるように万全の体制をとっています。
静脈内鎮静法を行なっています
「静脈内鎮静法」とは、治療に不安がある、怖いという方に、ご希望があれば行う麻酔方法です。点滴を行い、そこから薬剤を投与します。少しずつ眠くなっていきますが、全身麻酔のように自発呼吸がなくなることはありません。こちらからの呼びかけにはある程度反応できる状態です。
当院では麻酔科の先生にお越しいただき安全を確保して行います。そのため静脈内鎮静法は健康保険適応外の全額自費治療となります。
歯科口腔外科で扱う疾患の一例
歯科口腔外科で扱う疾患は数多く存在しますが、その中でも一般的なものをご紹介いたします。
特殊な生え方をした親知らずの抜歯
親知らずを抜くには注意が必要です。
基本的には親知らずの生える場所や方向によって、抜歯の難易度は変わりますが、一見簡単そうに見える親知らずでも予想以上に難しい場合があり、油断できません。
親知らずを抜歯するためには、歯肉の切開・骨の削除・智歯の分割・縫合処置といったテクニックが、多くの場合用いられます。下顎の神経が近接している場合や舌側の皮質骨が薄い場合もあるため、歯科口腔外科の経験を積んだ歯科医師による対応が必要不可欠です。
一般的には下記のような状態の親知らずが難しい状態とされて、地域医療支援病院の歯科口腔外科に紹介されますが、概ね当院で対応可能です。
- 斜めに生えている
- 完全に横に倒れて生えている
- 歯ぐきに埋まっている
当院では現在3人の口腔外科医によって親知らずの抜歯に対応しています。 親知らずが気になった場合には、当院にご相談ください。
唇や舌、お口の中の怪我や外傷
お口の中やお口の周辺の怪我は、比較的大量出血を伴うケースが多く、縫合が必要な場合もあります。
もし、出血がみられる怪我をした際は、慌てずにタオルなどの清潔な布で圧迫し、できるだけ早急に口腔外科のある歯科医院を受診するのが良いでしょう。また、歯や顎などの骨がダメージを受けていないかを調べる必要もあります。
顎関節症など顎の異変や違和感
顎の動かしづらさや痛み、大きくお口を開けられないなどの症状が伴う場合は、顎関節症の可能性が非常に高いです。
食べ物を噛むときの違和感、お口の開閉時「カックン」という音がすることがあります。
お口を開けた時に顎が痛む、お口を大きく開けづらいなどの症状がある場合には、顎関節症などの可能性が疑われます。
顎関節症など顎の異変や違和感があるときは、歯科口腔外科を受診しましょう。
お口の中のできものや腫瘍性疾患の診療
お口周りや中にできものがある場合も、歯科口腔外科で取り扱います。お口の中の腫瘍性疾患の診断は肝要です。
当院では口腔外科疾患で病理学的な検査が必要と考えられる症例には、細胞診断検査、病理組織検査を実施いたします。検体は臨床検査機関である千葉病理診断科クリニックに送付し、口腔病理専門医の先生に診断いただいています。検査結果により更に治療が必要な場合は、適切な治療を提示いたします。
口腔がんの症状
初期の口腔がんには、自覚症状がほとんどありません。
下記のような症状が現れている場合は、早めの診察をおすすめします。
- 舌や粘膜の色がいつもと違う
- しこりや腫れがある
- 口腔内の痛み、しびれ
- 口内炎がいつまでも治らない
- 違和感、食べにくい、飲み込みにくい
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「歯が痛い・しみる」「血が出る」など、お口のことで気になることがあれば、
川崎日航ホテル6階の歯科医院「日航ビル歯科室」にご相談ください。
当院では患者様のお悩みを丁寧にお聞きし、一人ひとりに合った治療プランをご提案いたします。