長年放置され悪化した親知らずの抜歯

50代の患者様です。ある日突然右下奥歯が痛みだしてきてしまい右顎も腫れてきてしまったとの事で、当院に急患で来院されました。右側下顎頬側部は腫れていて、口も開きづらくなってきておりました。パノラマエックス線で検査させて頂きました。

パノラマレントゲンでは右側下顎に智歯を認め、根尖周囲を取り囲むように透過像(歯根周囲の黒い線です)をみとめます。患者様に状況を説明して、抗菌剤と洗浄にて消炎処置を行った後、当院で早期に智歯抜歯をする事としました。

 

抜歯は歯肉粘膜骨膜弁を剥離して実施しました。骨膜には不良肉芽が強固に付着しておりこちら丁寧に剥離します。骨内に不良肉芽が充満していることが分かります。不良肉芽の取り残しがないように、抜歯を実施していきました。

 

摘出した智歯です。歯冠部の黒い部分が歯石です。歯根周囲に不良肉芽(歯根周囲のブヨブヨした軟組織です)が付着していることが分かります。

智歯の萠出時期は20歳前後です。患者様の年齢から推察しますと、30年位かけてジワジワと萠出しきれない智歯周囲組織が悪化していた事が想像できます。その間局所感染が慢性的に続いている事により、口臭の原因、歯周病の悪化、全身にも悪い影響を与えていたのではと思料いたしました。

若い年齢での智歯抜歯の有益性は高く、当院では埋伏智歯抜歯に力をいれて取り組んでいます。

智歯で悩んでいる方、智歯抜歯を検討されている方は是非ともご相談にお越し下さい。ご連絡お待ちしています。